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「アファンの森」から学ぶこと

先日、C.W.ニコルさんの追悼番組「アファンの森よ永遠に~C.W.ニコルからのメッセージ」がNHKで放映された。これを見て、ニコルさんの思い出を語る竹下景子さんと加藤登紀子さんからの1つの言葉にハッとした。それは「森は、天然のクーラーであり、ダムだ」と…。
また、森、特に二次林は、人が手入れをしなければ活力が失われ、荒廃していくとも話されていた。ここでまたハッとする。

 

聖書のはじめの方、創世記の冒頭を思い出す。
(要約)「神は、それまで造った全ての生き物を治めさせるために、最後に人をご自分の形に創造された。」と書いてある。いろいろな言語に訳されている聖書ですが、訳によっては、日本語で言うところの管理とか支配とかになっているものも見られる様です。しかし、これを見て改めて私は「治める」ではなくて「世話をする」が正しい訳ではないかと感じた。

 

森の世話をしなければ、森は荒廃し山が崩れたり、洪水を起こしたりすると耕地は泥に埋まり農作物がとれなくなる。海は汚れて栄養がなくなり、海洋生物のバランスが崩れて、海産物もとれなくなる。やがて、陸地の人を含む動物たちの食べる物がなくなってきたり、疫病が流行ったり、温暖化や多雨化、乾燥化などの極端な気候変動を加速させることに繋がる。今の世界のように…。

 

森の世話をしていくといろいろな生物が住み始め、絶滅危惧とされた生物もどこからともなくやって来て住み着いてきて、豊かな生態系が育っていく。自然の多様性と調和が凄い不思議だ。

 

また、ニコルさんは、“森が人を元気にさせる”という信念から「5センスプロジェクト」の活動を実施したという。これは、障害を持った子供や虐待やいじめに遭った子供が参加し元気を取り戻していくというプロジェクト。森には、あらゆることが教育に役立ち、無限の可能性があることを教えてくれる。

山や森林に活力があることで、農地も潤い、河川の生物も豊かになり、海の漁場も豊かになると聞いたことがあります。さらに洪水対策のダムにもなり、天然のクーラーにもなるとなれば、温暖化を緩和する効果が見込めるのではないだろうか?
こういう環境では、人も元来生息している固有の動植物も過ごしやすくなり、農作物への被害も少なくなるのではないかと推察します。

 

この番組を見て感じたことは、1次産業の特に林業は、ものすごく大切ということを感じました。ただ林業には、植林して木が育ち、伐採して材木に加工する。そして、製品を販売する。この一連の流れに数十年単位の時間がかかり、現代の社会生活のサイクルとはスケールに開きがあり、社会構造や教育方針の考え方を変えていく必要を感じる。実際には、きっと植林する会社、木を育てる会社、伐採して運搬する会社、加工販売する会社とかに分かれているのかも知れない。社会情勢によりなかなか難しいのかも知れない。一方、それでも大切なことだからやっていきたいと思う人もいるだろうし、私自身もチャンスがあれば先ずは体験からでも初めてみたいと感じました。

 

ニコルさんは、“大事なのは、命がバランスを持って一緒に生きていくこと”といっていたそうです。“立ち止まって今何が出来るのか考えてみたい”と竹下景子さんは番組を締めくくっていました。山野の動植物たちと私達人間って繋がっているだなと改めて気が付きました。山や川、森にある命とその源に感謝していくことが、“調和と共生”への第1歩となり、山林を学んだり、山林を守る行動を少しずつでも広げていくことがこれからさらに大切になってくるのではないでしょうか?

山林を世話する人達がいてこそ、他の産業が平和に平凡に成り立つのかも知れませんね。それが本当の幸せに繋がるとしたら素敵なことですね。

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